※当ページのリンクにはアフェリエイト広告が含まれています。
「歴史小説」と聞くと、堅苦しく感じるかもしれません。
でも実は歴史小説には、今の時代にも通じる「働くヒント」がたくさん詰まっています。
新しいことに挑戦した人。
まだ誰もやったことのないことに飛び込んだ人。
失敗を重ねながらも、町や社会を動かしていった人。
今回紹介する作品には、そんな「仕事に本気で向き合った人たち」の姿が描かれています。
便利なものがあふれている今とは違い、何もないところから道を切り開いていった時代だからこそ、働くことへの熱量や覚悟、人とのつながりがより強く感じられるのも、歴史小説のおもしろさです。
「どんな仕事があるんだろう?」
「自分は将来、何を大切にしたいんだろう?」
そんなことを考え始めた中学生・高校生にこそ読んでほしい、「仕事」がテーマの歴史小説10冊を紹介します。
仕事やキャリアについて学べる小説をお探しの方はこちら
目次
商売・経営・起業を描いた歴史小説
①『商う狼 江戸商人 杉本茂十郎』(永井 紗耶子)
甲斐の農家から江戸の飛脚問屋の養子となった茂十郎は、名を揚げた矢先に永代橋の崩落事故で妻子を失う。その悲しみを糧に、茂十郎は三橋会所頭取となり橋の運営に要する莫大な費用を集め、十組問屋を再編し、菱垣廻船を立て直して流通を一新。江戸の金の流れを掌握し、「狼」と恐れられながらも商いの道理を貫いた実在の改革者に迫る傑作歴史小説。
②『小説 渋沢栄一』(津本 陽)
武蔵国の豪農の長男に生まれ、幼少期から類い稀な商才を発揮する栄一。幕末動乱期に尊王攘夷に目覚めた彼は、倒幕運動に関わるも一橋慶喜に見出され幕臣となり、維新後は大蔵官僚として度量衡や国立銀行条例の制定など、日本経済の礎となる数多の政策に携わった。“近代日本資本主義の父”と呼ばれる傑物の、激動の人生を活写する史伝大作。
③『天領の鷹』(村木 嵐)
俺は蝦夷へ行く。
飛騨にも負けん、この檜のような木が、
まさに山とある大陸じゃ――。故郷の山を失った若き杣は、北の大地に光を見出す。
『まいまいつぶろ』の著者が清新な筆致で紡ぐ、
実在の材木商「飛騨屋」四代、百年の物語。木を伐れば、同じだけ苗を植える。
杣の稼ぎはすべて、山からの授かりもの――。武川久兵衛は、若くも腕利きの杣(木こり)。飛騨国下呂で豊かな木々に囲まれ生きていた。だが突如として、飛騨の山は幕府に召し上げられ、天領とされてしまう。自由に木を伐ることができなくなった久兵衛は江戸へ向かった。深川の材木商で働き才覚を認められると、蝦夷へ渡り「飛騨屋」を興す。故郷から仲間を呼び寄せ、厳しい自然に立ち向かう久兵衛。夷仁たちの信も得て、広大な森を伐り拓いていく――。
妻と支え合い、夢を追った「飛騨屋」の主たちの生涯を描く感動作!
④『海賊とよばれた男』(百田尚樹)
2013年本屋大賞受賞!第1位に輝いた、ノンフィクションノベルの最高傑作!
「私が、『この小説のモデルとなった出光佐三という偉大な男の生き様を、一人でも多くの日本人に知ってもらいたい!』と強く思ったように、『海賊とよばれた男』を読んでくれた書店員の皆さんもまた同じ気持ちを抱いてくれたのかもしれません。全国の書店員の皆さま、本当にありがとうございました」(著者・百田尚樹さん) 異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、戦争でなにもかもを失い残ったのは借金のみ。そのうえ大手石油会社から排斥され売る油もない。しかし国岡商店は社員ひとりたりとも解雇せず、旧海軍の残油浚いなどで糊口をしのぎながら、逞しく再生していく。20世紀の産業を興し、人を狂わせ、戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。その石油を武器に変えて世界と闘った男とは--
出光興産の創業者・出光佐三をモデルにしたノンフィクション・ノベル、『永遠の0』の作者・百田尚樹氏畢生の大作。
⑤『琥珀の夢』(伊集院 静)
松下幸之助が商いの師として敬愛した男。
サントリー創業者・鳥井信治郎の戦い【大阪船場、丁稚奉公編】
明治12年1月30日夜明け。大阪船場、薬問屋が並ぶ道修町に近い釣鐘町で一人の男児が産声を上げた。両替商、鳥井忠兵衛の次男信治郎、後に日本初の国産ウイスキーを作り、今や日本を代表する企業サントリーの創業者の誕生であった。次男坊の宿命で信治郎は13歳で薬種問屋小西儀助商店に丁稚奉公に入る。小西商店では薬以外にウイスキーも輸入して扱っていたが、儀助は国産の葡萄酒造りを考えていた。しかし当時の葡萄酒はアルコールに香料など様々なものを混ぜ合わせた合成酒。信治郎は夜毎、儀助と葡萄酒造りに励んだ――。
⑥『燃ゆるとき』(高杉 良)
「僕の自慢は社員です」--社員と共に歩み育てた経営者の実名経済小説!
築地魚市場の片隅に興した零細企業が、「マルちゃん」ブランドで一部上場企業に育つまでを描く。東洋水産の創業者・森和夫は「社員を大事にする」経営理念のもと、様々な障壁を乗り越えてゆく実名経済小説。
技術・開拓・ものづくりを描いた歴史小説
⑦『天地明察』(冲方 丁)
江戸時代初期、日本独自の 暦を製作した渋川春海の山あり谷あり、囲碁あり算術あり天文ありの人生を実 力派絵師・槇えびしが爽快に描く! 2012年秋、映画全国ロードショー!
幕府の碁打ち、渋川春海(二代目安井算哲)は、碁の名門四家の一員でありながら真剣勝負の許されないお城碁の現状に飽きており、趣味の算術や天文観測に没頭する始末。そんな時、算術絵馬が多数奉納されているという神社に出かけた春海は、全ての問題を一瞥のみで解いていった若い武士の存在に衝撃を受ける。その武士の名は「関」。春海の退屈な日常はこの日を境に大きく変わることになる……!
⑧『札幌誕生』(門井 慶喜)
すべてはここからはじまった――幕末から大正にかけて、未知の土地・北海道にわたり、近代都市・札幌を作った、島義勇、内村鑑三、バチラー八重子、有島武郎、岡崎文吉の熱き物語!
極寒の北の大地に、近代都市を作る——
未知の地で困難に挑んだ人々の信念と情熱を、直木賞作家が描いた感動の傑作歴史小説!
幕末から昭和にかけて、未知の北海道で生きた、5人の男女。
いまだ北海道で人気の高い、初代開拓判官・島義勇、新渡戸稲造らと札幌農学校(現・北海道大学)の2期生として学び、のちに信仰を志した内村鑑三、アイヌ民族の有力者の娘として生まれ、のちにアイヌの同胞を鼓舞する歌集を出版したバチラー八重子、流行作家と農場経営の二足の草鞋の果てに、小作人たちのため自らの農地を解放した有島武郎、暴れ川・石狩川の治水に取り組み、のちの「札幌」の発展の礎をきずいた岡崎文吉——
街に、人に、川に挑んだ、5人それぞれの開拓の物語を、熱い筆致で描いた大型エンターテイメント!
⑨『東京、はじまる』(門井 慶喜)
日銀、東京駅…近代日本を建てた男の一代記!
日本銀行本店や東京駅など、近代日本を象徴する建物を矢継ぎ早に設計した、明治を代表する建築家・辰野金吾。
下級武士から身を立てるべく学問に励み、洋行して列強諸国と日本の差に焦り、帰国後はなんと恩師ジョサイア・コンドルを蹴落として日銀の建築を横取りする……!
周囲を振り回しながらも、この維新期ならではの超人・金吾は熱い志で近代日本の顔を次々を作り上げていく。
日銀の地下にある意外な仕掛け、東京駅の周辺にかつて広がっていた海の蘊蓄など、誰もが見慣れた建築物の向こうに秘められたドラマを知ることもできる。
ベストセラー『家康、江戸を建てる』の著者が「江戸を壊して東京を建てた」辰野金吾を描く、大きく楽しい一代記!
⑩『地中の星』(門井 慶喜)
資金も経験もゼロ。夢だけを抱いてロンドンから帰国した早川徳次は、誰もが不可能だと嘲笑した地下鉄計画をスタートアップし、財界大物と技術者たちの協力を取り付けていく。だがそこに東急王国の五島慶太が立ちはだかる!
『家康、江戸を建てる』の著者がモダン都市東京の揺籃期を描く、昭和二年のプロジェクトX物語。
まとめ
働き方も、仕事の形も、時代によって大きく変わっていきます。しかし、「誰かの役に立ちたい」「新しいことに挑戦したい」「自分の信念を貫きたい」という思いは、昔も今も変わらないのかもしれません。
今回紹介した歴史小説には、商売や経営、ものづくり、開拓など、さまざまな形で時代を切り開いてきた人たちの姿が描かれています。
成功だけではなく、迷いや失敗、苦労が描かれているからこそ、中学生・高校生でも共感しながら読むことができます。
歴史の中で懸命に働いた人たちの物語が、「これからの自分」を考えるヒントになるかもしれません!

